創刊140周年へ 記念事業を展開

 2019年1月25日、朝日新聞社は創刊140周年を迎えました。その記念事業を18年1月から20年3月の2年3カ月にかけて、全32事業が4部門で展開しました。「ともに考える」部門では、「がんと共に生きる社会」の実現を目指すネクストリボンプロジェクト、認知症になっても安心して暮らせる社会づくりに、朝日新聞グループ全体で取り組む認知症フレンドリープロジェクトがスタート。「朝日地球会議」や「朝日教育会議」も、多くの参加者がありました。「歴史」部門では、企画写真展「よみがえる沖縄1935」が18年に横浜市で、19年に京都市で開催。大阪本社で見つかった、約80年前の277コマのネガから厳選した、戦前の沖縄の風景や暮らしが写されたパネルが展示され、多くの入場者がありました。名古屋では19年、甚大な被害のあった伊勢湾台風から60年を契機に、イベントや紙面企画で改めて「防災」のあり方を問いました。「文化事業」部門も、多彩な展覧会を140周年の冠をつけてPRしました。18年~19年に東京都美術館で開催した「ムンク展」は、代表作の「叫び」の人気もあり約67万人と記録的な入場者数となりました。18年の「藤田嗣治展」、19年の「クリムト展」や「コートールド美術館展」(20年は名古屋市、神戸市に巡回)なども美術ファンの注目を集めました。「スポーツ」部門は、18年の全国高校野球選手権100回、伊勢路を走る全日本大学駅伝の50回にちなんだ事業を展開。その一つで朝日新聞出版が手がけた「全国高等学校野球選手権大会100回史刊行」は、販売部数が当初目標を大きく上回る約11,300部となりました。
 記念事業として引き続き展開するものもあります。20年春には、東京国立博物館で特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」を開催(詳しい日程は同博物館の特設サイトをご覧ください)。「よみがえる沖縄1935」は20年6~7月に、福岡市での写真展開催が決まっています。「コートールド美術館展」も神戸に巡回しますが、いずれも新型肺炎の影響で時期が変わる可能性があります。
 19年4月から、土曜別刷りbeで連載している「小説 火の鳥 大地編」は、連載後も新たなコンテンツとしての活用を目指します。20年1月に第1回受賞者(2名)が決まった大岡信賞は21年以降も続きます。朝日新聞社が持つ戦前、戦中の貴重な写真をデジタル化し、フィルムなどの劣化を防ごうという「写真アーカイブ事業」も、位置情報を付与した東京・横浜の写真活用も含めて、様々な利用をしていきます。
 民間の月面水資源探査ミッションをメディアパートナーとして協賛する「宇宙への挑戦を支援するプロジェクト」も23年まで続きます。
 皆様の変わらぬご支援をよろしくお願いします。

 

記念事業ラインナップ

「ともに考える」

【未完の大作 漫画・火の鳥を小説化】
 手塚治虫さんの構想原稿もとに、作家桜庭一樹さんが創作
【朝日新聞 懸賞キャンペーン】
 140年にちなみ1400人に賞品が当たる懸賞
 「ありがとう140キャンペーン」(19年9月~12月)
 「未来にギフトキャンペーン~140周年のありがとう」
 (18年12月~19年2月)
【ネクストリボンプロジェクト】
 がんとの共生社会目指す。2月4日の世界対がんデーに都内でイベント。
 18、19、20年も開催。管理職向け研修の呼びかけも
【宇宙への挑戦を応援するプロジェクト】
 紙面や朝日新聞デジタルで紹介。「宇宙新時代」企画など
【認知症フレンドリープロジェクト】
 認知症になっても安心して暮らしていける社会作りに取り組む。
 認知症フレンドリー講座、認知症サイト「なかまぁる」、イベント開催など
【朝日地球会議】
 朝日新聞社の旗艦フォーラムを2018年(9月)、19年(10月)も開催
【AIなどの先端技術イベント】
 暮らし、ビジネス、未来はどう変わるか―イベントを18年5月に開催
【朝日教育会議を開催】
 教育をテーマに未来を切り開くための提言。共催大学とのリレー式フォーラムを18年度、19年度に開催
【朝日・NYT提携記念シンポ】
 朝日新聞とニューヨークタイムズ社との提携90周年記念シンポジウムを 18年11月に開催
【「八月の歌」】
 「平和」の短歌募集。岐阜県高山市での表彰イベントが18年8月で10回の節目

 

「歴史」

【写真アーカイブ】
 ・朝日新聞社所蔵の貴重な写真資源の永久保存とデジタル化の推進
 ・歴史的写真に位置情報を付与
【北海道150年のイベント】
 18年、北海道の開拓史をたどる記念シンポやウオーキングイベント、
 重大ニュースの発表
【伊勢湾台風から60年】
 19年8月、名古屋市で「防災・減災教室」(メ~テレと協業)
【企画写真展「よみがえる沖縄1935」】
 大阪本社で見つかった戦前の沖縄の写真を展示。18年横浜、19年京都。
【司馬遼太郎 連続講座】
 司馬遼太郎の世界を広げる様々な講座を連続開催(18~19年)
【田畑政治にちなんだトークショー】
 朝日OBで、日本水泳界に貢献した田畑政治さんの功績を紹介(19年8月)。
【大岡信賞】を創設
 1979年から2007年まで、朝日新聞朝刊で「折々のうた」を連載した詩人
 を記念して。19年度受賞者2人に贈呈(20年3月)

 

「文化事業」

【中之島香雪美術館① 開館記念展】(18年3月~19年2月)
 Ⅰ~Ⅳ期、262日にわたり、「珠玉の村山コレクション」を展示

【中之島香雪美術館② 特別展 明恵の夢と高山寺】(19年3月~5月)
 高山寺の開祖、明恵上人にスポット。国宝の鳥獣戯画も展示。

【名作誕生―つながる日本美術】
 美術雑誌「國華」創刊130年記念(18年4月~5月 東京国立博物館)
【プーシキン美術館展】
(18年4月~7月 東京都美術館、同7月~10月 大阪・国立国際美術館)
 ロシアが誇る国立美術館所蔵の風景画を「旅」というキーワードで紹介

【没後50年 藤田嗣治展】
(18年7月~10月 東京都美術館、10月~12月 京都国立近代美術館)
 エコール・ド・パリを代表する画家の没後50年を記念

【ムンク展】(18年10月~19年1月 東京都美術館)
 ムンク美術館所蔵「叫び」が日本初公開。総入場者数は約67万人に

【クリムト展 ウィーンと日本1900】
(19年4月~7月 東京都美術館、7月~10月豊田市美術館)
 オーストリアを代表する巨匠クリムトの代表作を紹介

【コートールド美術館展 魅惑の印象派】
(19年9月~12月 東京都美術館、20年1月~3月 愛知県美術館、
 20年3月~6月 神戸市立博物館)
 世界有数の印象派コレクションがあるロンドンの美術館の傑作が並ぶ

【円山応挙から近代京都画壇へ】(19年8月~9月 東京藝術大学大学美術館、
 11月~12月 京都国立近代美術館)
 京都画壇の本流「円山・四条派」の系譜を名品でたどる

【法隆寺金堂壁画と百済観音】(20年春、東京国立博物館)
 法隆寺の金堂壁画の模写や、国宝・百済観音などが公開(予定)

 

「スポーツ」

【高校野球100回大会記念】
 ・ベストゲーム47
  (都道府県ごとに代表校のベストゲームをWebと紙面で紹介)
 ・100回史刊行(公式の記録本を発行。甲子園編、都道府県編)
 ・感謝祭(2018年夏、大阪市中央公会堂で。元球児のトークなど)
【全日本大学駅伝50回記念】
 伊勢路を走る大学駅伝の全国大会。三重県などの協力を得て18年5月に東京で「感謝の集い」